「海外FX」と聞くと、インターネットなどでリスクやトラブルに関する情報を思い浮かべる方もいるのではないでしょうか。
こうしたウワサや情報を見聞きして、「海外FXはリスクが高くて危険なのでは…」と不安になってしまうかもしれません。
確かに、海外FXにはさまざまなメリットがある一方、リスクも少なからず存在しています。
しかし、どのようなリスクがあるのか、リスクの内容や対策方法を知っておけば危険性を抑えることは可能です。
そこで今回は、海外FXはなぜ危険性が高いと言われているのか、その理由とリスクやトラブルの回避法を解説します。
海外FXが危険性が高いと言われる理由6つ
まず、海外FXはなぜ「危険性が高い」と言われているのでしょうか。
そこで考えられる6つの理由について詳しくご紹介します。
①ハイレバレッジで取引できるから
海外FXの危険性が高いと言われる理由として、まず「ハイレバレッジで取引ができる」という点が挙げられます。
※レバレッジとは?
元手にある資金より多くの資金を動かすことができる仕組み。
日本では規制のため最大25倍と決められている。
国内FXのレバレッジは上限25倍で制限されているのに対して、海外FXはなんと数百倍から数千倍もの大きなレバレッジをかけられるのが特徴です。
これはトレーダーにとって大きなメリットであり、デメリットでもあります。
ハイレバレッジであればあるほど儲かった際にそれだけ利益も大きくなるものの、もし負けてしまった際には損失額が非常に大きくなってしまいます。
「海外FXは危険」と言われている大きな理由として、このハイレバレッジ取引によるハイリスク・ハイリターンという理由が挙げられるでしょう。
しかし、多くの海外FX業者ではトレーダーの資産を守る仕組みが導入されています。
それが「ゼロカットシステム」です。
ゼロカットシステムとは、トレーダーが保有する口座残高よりも多くの損失を出してしまった際に、その損失分については海外FX業者側が負担してくれる仕組みのことを指します。
つまり、トレーダーは損失が出たとしても、口座への入金額以上を失うことはなく、借金を負う必要がありません。
一方、国内FXにはゼロカットシステムはありません。
大きな損失が出てしまった際にはすべてトレーダー自身が負うことになるため、入金額以上の損失が発生してしまうということです。
この観点で言えば、海外FXよりもむしろ国内FXの方が借金を負うリスクは高いと言えるでしょう。
とは言え、必要以上にリターンを狙いすぎてハイレバレッジの取引を繰り返すのはリスクが高くなります。
そこで、次のような対策をしましょう。
関連記事:【完全版】海外FXの最大レバレッジを比較!おすすめ10社と業者選びの注意点
関連記事:海外FXのゼロカット・追証なしとは?リスクやデメリットはある?
②日本の金融庁のライセンスを取得していない
次は、「日本の金融庁のライセンスを取得していない」という点についてです。
※金融ライセンスとは?
FXなどの金融関連事業を行うために、その国や地域で必要になる許可のこと。
金融ライセンスの取得には業者に対する審査が行われます。
保有している資産や、顧客から預かった資産をどのように管理するのか、システム上の安全性などさまざまな項目をクリアしなければライセンスは取得できません。
国や地域によって得られるライセンスの種類は違うものの、何らかの金融ライセンスを保有している海外FX業者は、一定の安全性や信頼性があると判断できるでしょう。
日本では、営業を認可する役割を担っているのが金融庁にあたります。
一般的に、日本の金融庁のライセンスを取得しているFX業者は「国内FX業者」と言い、取得していないFX業者を「海外FX業者」と言います。
ただ、海外FX業者が日本の金融庁のライセンスを取得していないからと言って、金融ライセンスがまったくない無登録業者とは限りません。
海外FX業者は、本社などがある国や地域が発行する金融ライセンスを取得しているケースが多いからです。
ライセンス取得に関するリスクを回避するためには、次の対策を行いましょう。
関連記事:海外FXの金融ライセンスとは?安全性の高い業者選びのポイント4つ
③信託保全が義務化されていない
続いては、「信託保全が義務化されていない」ことに関するリスクです。
FX業者は顧客の資産を守る制度として「信託保全」や「分別管理」といった方法に対応している場合があります。
国内FX業者には信託保全が義務化されているものの、これに対して海外FXは信託保全や分別管理に対応している業者もいますが、義務化はされていないのが現状です。
つまり、利用する海外FX業者によっては顧客の資産保護に対する制度を導入していないため、万が一の際の保証があるかどうかはわからないということです。
この点は大きなリスクと言えるため、自分の資産を守るための対策を取りましょう。
④海外FXの詐欺業者に騙されるリスクがある
海外FX業者=すべて詐欺という図式は誤解です。
海外FX業者の中にも、世界中から多くのユーザーが利用している優良業者は数多く存在しています。
しかし、海外FX業者の中にも詐欺業者がいたり、海外FX関連の詐欺をはたらくグループがいることも確かです。
ここからは、海外FX業者に関連した詐欺の事例についてご紹介します。
電話などでの投資勧誘やSNS上の「爆益アピール」
電話やメールなどで、海外FX業者を利用しませんかという勧誘が行われています。
これだけでなく、近年よく見られるのがツイッターやインスタグラムといったSNSでの「爆益アピール」をした詐欺です。
その手口はまず、SNS上でFXの取引履歴や口座残高の写真・画像を掲載したり、豪華な生活ぶりや札束の写真を載せたりして、儲かったという「爆益アピール」をしてフォロワーを集めます。
ツイッターやインスタグラムでは、時事的な話題やハッシュタグなどを使い、こうした爆益アピールを多くの人に見てもらおうとする傾向があります。
しかし、FXの取引履歴や口座残高の写真は改ざんしやすく、豪華な生活ぶりを写した写真もネット上にあったもの、いわゆる「拾い画」である可能性もあるため、すべてをそのまま信じるのはあまりにも安易と言えるでしょう。
そして、フォロワーが集まると高額なセミナーへ誘導したり、自動売買ソフトや商材などを購入させたりするという手口です。
仮にFXで利益が出たとしても、トレーダーが出金しようとした際にはいろいろな理由をつけて出金拒否されてしまうため、損をしてしまいます。
他にも、架空の海外FX業者を装って顧客から資金を集めた後、突然サイトを閉鎖して連絡が取れなくなるという詐欺業者も存在しています。
こうした「爆益アピール」に関するリスクを回避するためにも、次のような対策を取りましょう。
結婚を持ち掛けて金銭を騙し取る「ロマンス詐欺」
次に、SNSやマッチングアプリなどで出会った相手に恋心を抱かせて、金銭を騙し取るという「ロマンス詐欺」について見てみましょう。
たとえば、結婚をちらつかせながら「結婚資金を作るために一緒に投資しよう」などと言ってFXの投資話をもちかけて、お金を要求したり偽のサイトに誘導したりするという手口があります。
この手口を信じ込ませるために、始めのうちは利益を出すケースもみられます。
詐欺師が用意した偽の海外FXサイトで、利益が出たように見えても出金はできなかったり、さらに大金が稼げるという期待を持たせてずるずると入金させたりするため、非常に悪質と言えるでしょう。
また、こうしたロマンス詐欺の被害に遭った場合に注意したいのが、さらなる被害の発生です。
SNSなどでロマンス詐欺の被害について発信すると、その人は「騙しやすい人」としてマークされるおそれがあり、弁護士などを名乗ってお金を取り戻そうなどの話を持ち掛けられることがあります。
もちろん、これも手数料や着手金などの金銭を要求する詐欺の一つのため、二重で被害に遭ってしまうということです。
取引・入金代行詐欺
取引代行詐欺は、「高確率で儲かるノウハウがあるので、出資してくれたら口座のお金を増やしてあげる」などと言って、お金を騙し取る詐欺です。
実際に取引を任せてしまうと、途中で連絡が取れなくなって口座のお金が返ってこなくなったり、さらに追加で入金を求められたりします。
入金代行詐欺は、「海外FX業者へは、日本から入金できない」などと誤った情報を伝えて信じ込ませ、本人に代わって入金を行うとしてお金を騙し取ろうとする手口です。
⑤規約違反で出金拒否が起こることも
海外FX業者自体が詐欺業者ではなくても、FX業者が定める規約に違反した場合には、「出金拒否(出金できない)」になる場合があります。
では、実際にあった出金拒否が起こりやすいケースを見てみましょう。
●本人確認を済ませていない
本人確認をしなくても口座開設できる海外FX業者は多くありますが、出金には本人確認が必ず求められます。あらかじめ本人確認をしていない場合、いざ出金しようとした際に出金拒否されるというケースです。
●登録情報のミス
海外FX業者に、出金先として登録した銀行口座の情報が間違っていたり、スペルミスがあったりすると出金拒否が起こります。
●禁止行為を行った
海外FX業者はそれぞれ禁止事項(ルール)を設けていますが、トレーダーがこれに違反してしまった場合は出金拒否が起こります。
たとえば、短時間で多くの注文をしてサーバーに負担がかかりやすくなる「スキャルピング」や、複数口座での「両建て取引」などが挙げられます。中にはスキャルピングや自動売買プログラム(EA)を使った取引がOKとなっている業者もあるので、事前に注意しなければなりません。
禁止されている行為は利用する海外FX業者によって違いますが、先ほどご紹介しました「スキャルピング」や「両建て取引」の他にも、さまざまな禁止事項があります。
【禁止行為の一例】
- 入金・取引ボーナスを悪用した取引
- 両建て(アービトラージ、裁定取引)
- サーバーのエラー発生時などを狙った取引
必ず、取引をする前にチェックしておきましょう。
⑥税金が高くなる可能性がある
海外・国内問わず、FXで生じた所得(利益)には税金がかかります。
1月1日から12月31日までの1年間で得たFXの所得を、翌年に確定申告して税金額を決定させなくてはいけません。
この算出方法が、国内FXと海外FXとでは違っているので注意する必要があります。
そのため、海外FXで得た所得は国内FXに比べて税金が高くなるケースがみられます。
【確定申告時に経費として申請できるものの例】
- 海外FX関連のセミナー受講代
- セミナーに行くための交通費や宿泊費
- FX関連の書籍代など
関連記事:海外FXに税金はかかる?確定申告や節税方法、国内FXとの違い
危険性の高い海外FX業者を見極めるポイント
ここからは、危険度の高い海外FX業者を見極めるために覚えておきたいポイントをご紹介します。
海外FX業者選びをする際に調べておきたい二つのポイントについて見てみましょう。
①金融ライセンスの有無をチェック
まず一つ目は、「金融ライセンスの有無」をチェックし、ライセンスを取得している海外FX業者を選ぶようにすることです。
また、金融ライセンスを持っているかどうかだけでなく、そのこと自体が虚偽でないかもチェックすると良いでしょう。
金融ライセンスには必ず「登録番号」があり、きちんとライセンスを取得している海外FX業者については必ず登録番号が記載されているはずです。
その金融ライセンスを付与した国の金融庁のサイトを調べて、登録番号に間違いがないか確認すると良いでしょう。
悪質な業者の場合、虚偽の登録番号を載せている可能性があります。
もっと言えば、金融ライセンスの種類によっては認可が得やすいものとそうでないものがあるため、より安全性を求める場合には、審査が厳しくなかなか認可されない金融ライセンスかどうかをチェックするのもおすすめです。
多くの場合、金融ライセンスをきちんと取得している海外FX業者は一定の安全性が担保されていると言っても良いでしょう。
②顧客の資産管理方法も確認
二つ目は、「顧客の資産管理方法」についても確認しましょう。
海外FX業者のなかには、万が一業者が破綻した場合にトレーダーの資産を保証してくれる「信託保全」に対応しているところがあります。
もしくは、顧客から預かった資産と業者側の資産を分けて管理する「分別管理」を行っているかもチェックすると良いでしょう。
なぜ分別管理が重要なのかと言うと、新規顧客が入金した資金を別の顧客の利益として支払うという業者がいるからです。
いわゆる「自転車操業」の状態になっており、悪徳業者と言えるでしょう。
こうした悪徳業者の場合、顧客が出金申請しても何らかの理由をつけて出金拒否をしたり、なかなか振り込まれなかったりすることもあるため注意が必要です。
海外FXで失敗しないための注意点・心構え
続いて、海外FXで失敗しないために注意しておきたいことや、トレード前の心構えについて解説します。
特にFX経験がないという方や、海外FX初心者の方は必ず次の二点について心に留めておきましょう。
①「儲かる」という言葉に乗らない
まず、「儲かる」などの甘い誘惑や言葉に乗らないことです。
海外FX関連で悪徳な商材やセミナーでは「絶対に儲かる」など断言する言葉が飛び交います。
FXをはじめ投資の世界に「100%」や「絶対」という言葉はありません。
必ず儲かるという内容は、場合によっては法に触れてしまうようなことも考えられます。
FXはそもそもリスクがある取引のため、相場の変動は予測がつきません。
「絶対に儲かる手法」「100%稼げるロジック」などは存在しないことを知っておきましょう。
②取引を他人に頼らない
「海外FXに詳しくないため、知識のある人に取引を任せて楽して儲けたい」「FXで負けが続いているので、プロに任せたほうが良いかもしれない」
こうした考えを持っているときに注意したいのが、取引を他人任せにしないということです。
海外FXの取引代行業者や、プロの投資家を自称する人に頼りがちですが、これらは詐欺の可能性が高いため避けましょう。
株であれば「信託投資」というプロに運用を任せるという手法がありますが、こちらも少なからずリスクが存在しています。
株やFXに限らず、基本的に「楽して儲ける」という方法はありません。
海外FXを行うなら、自分自身で知識を身に着け、トレードを行うことが基本です。
海外FXを安全に取引するならBigBossがおすすめ
海外FX業者を利用するさまざまなリスクと、その対策法についてご紹介しましたが、結局のところどの海外FX業者が良いのでしょうか。
例として、安全性が高いとされているBigBoss(ビッグボス)を見てみましょう。
このように、資産保護やサポート体制も整っているため、これから海外FXデビューをするという初心者の方にも安心して利用できます。
BigBossはセントビンセント・グレナディーン諸島の金融ライセンスを取得しており、業者側の資産と顧客資産を分けて管理する「分別管理」をしているのが特徴です。
また、海外FXならではのメリットも多数です。
海外FXにチャレンジしてみたい方は、ぜひBigBossを利用してみてはいかがでしょうか。
まとめ
海外FXには、さまざまな危険性が潜んでいます。
しかしながら、これは海外FXだけでなく国内FXでも少なからずリスクがあるため、自分で対策を取っておくことが大事です。
勧誘電話やSNSで見かける「爆益アピール」など、海外FX関連の詐欺にはじゅうぶんに注意しましょう。
海外FX業者を選ぶ際には、金融ライセンスの有無や資金管理方法など、利用する前に信頼性に問題がないかを必ずチェックしておくのもおすすめです。
「絶対に儲かる」などの甘い言葉に惑わされたり、楽して儲けようとして他人にFXの取引を任せたりしないことも心に留めておきましょう。
また、海外FXは日本国内のFXとは異なるさまざまなメリットがあり、自分自身でBigBossのような優良業者を見極めながらうまく活用するのがおすすめです。