副業や投資のためにFXを始めてみたいという方は多いものの、相場は常に変動しているため、いつ損失が発生するかわからないという不安がつきまといます。
だからといって、海外FXを行うのに24時間ずっとパソコンに張り付くのは、仕事や用事があって難しいのではないでしょうか。
そこでとても便利なのが、あらかじめ設定しておいたルールに従って、自動的に売買をしてくれる「自動売買プログラム(EA)」です。
この記事では、自動売買プログラム(EA)がどのようなものなのか、始め方やメリット・デメリット、選び方をはじめ、自動売買を行う際にどのような海外FX業者を選べば良いのか、詳しく解説します。
自動売買プログラム(EA)とは
FX取引には、トレーダー自身が売買するタイミングを判断する「裁量トレード」と、自動売買プログラムを使って取引をする「システムトレード」の2種類のやり方があります。
●裁量トレード
自分でチャートを読み取ってテクニカル分析をしたり、ニュースや情勢などをもとにファンダメンタルズ分析をしたりして、取引の判断を行う取引方法。
●システムトレード
どのようなタイミングで売買が行われるかはトレーダー自身が設定しますが、売買そのものはシステムに任せられる取引方法。
自動売買プログラムを使えば、あらかじめ設定されたルールに従って、システムが売買を繰り返してくれるため、自動的に取引できるという仕組みです。
おもに、MT4などで使える自動売買プログラムは「EA(エキスパート・アドバイザー)」と呼ばれています。
※MT4とは?
FXや株取引などで使われる取引ツールのこと。
相場の分析やコピートレードができ、自動売買プログラムが使えます。
関連記事:海外FXのMT4とMT5の違いを解説!どっちがいい?移行できる?
自動売買プログラム(EA)のメリット2つ
ここからは、自動売買プログラム(EA)を使う上でどのようなメリット・デメリットがあるのかを詳しくご紹介します。
まずは、自動売買プログラム(EA)を使うと得られるメリットを2点見てみましょう。
①24時間、自動で売買してくれる
自動売買プログラム(EA)を使うと自動で売買してくれるため、トレーダーは24時間ずっとパソコンに張り付いてチャートをチェックする必要がありません。
専業トレーダーでなく、本業や家事・育児の隙間時間で取引にチャレンジしてみたいという方、忙しく時間が取れないという方でも、自動売買プログラム(EA)を使うとトレードができるようになります。
もちろん、プログラムを定期的に稼働状況をチェックする必要はありますが、常にチャートを見続ける必要はなく、トレードにかける時間を大幅に減らすことができるのがメリットです。
②感情に左右されずに取引できる
自動売買プログラム(EA)は、あらかじめ設定したルールに従って機械的に売買されるため、トレーダー自身の感情に流されず、冷静な取引ができるのが大きなメリットです。
トレードにおいて、自分でさまざまなルールを作って臨む人が多いものの、そのルールを一時的な感情で破り、結果的に損失が出てしまうというパターンは多くみられます。
たとえば、損切りをするラインを自分で決めておいたはずなのに、「なかなか損切りできない」という人や、含み益が大きくなっているけどまだ利益が大きくなるのではという期待から利確できない人などがあげられます。
※損切り…損失が大きくなるのを防ぐために、一定のラインに達したらいったん決済すること
※利確…利益確定
「損失が膨らんでいるけど、もう少し待てば相場が反転するのでは?」などと考え、その時の感情に流されてしまうのは、FXにおいて大きなリスクです。
トレード上級者になればなるほど、こうしたマイルールを徹底している人が多いと言えるでしょう。
自動売買プログラム(EA)を使えば、ルールがぶれやすい初心者の方であっても、上級者のように感情に流されず冷静なトレードができるようになります。
自動売買プログラム(EA)のデメリット2つ
続いては、自動売買プログラム(EA)を使う上で起こり得る2つのデメリットについてご紹介します。
自動でトレードができるという魅力的な自動売買プログラムではありますが、きちんとデメリットも把握しておきましょう。
①相場の急変に対応できないことも
自動売買プログラム(EA)は、過去の相場データをもとにして、売買のロジックが組み立てられている場合がほとんどになっています。
そのため、災害や政情不安など、経済に大きな影響を与えるような不測の事態が発生してしまうと、相場が急変する可能性があります。
そうなると、自動売買プログラム(EA)に組み込まれたシステムでは対応しきれず、損失が出てしまうこともあるでしょう。
24時間ずっとパソコンに張り付く必要はありませんが、1日に1~2回は稼働状況をチェックしたり、日々の経済ニュースや経済に影響が及ぶような大きな出来事がないかをチェックしたりして、対応するのがおすすめです。
このように、EAは自動化されているのはとても便利な一方、人間のように臨機応変にできる対応力は欠けているということを理解しておきましょう。
②スマホだけでは自動売買を設定できない
自動売買プログラム(EA)は、基本的にスマホアプリだけでは設定ができず、パソコン側での設定が必要になります。
パソコンにMT4をダウンロードし、そこに自動売買プログラム(EA)を導入するという流れです。
そのため、自動売買プログラム(EA)をスマホアプリで使いたいという方は、パソコンから自動売買プログラムを動かせる環境作りをしておきましょう。
また、パソコンで設定をして稼働させておき、外出先ではスマホアプリを使った裁量トレードをするように使い分けるのもおすすめです。
スマホアプリはパソコンを立ち上げなくても、外出先でもすぐにレートを確認できて便利なため、トレードを行うのではなく自動売買プログラム(EA)の稼働状況をチェックするために使うのも良いでしょう。
自動売買プログラム(EA)を選ぶためのポイント3つ
続いては、自動売買プログラム(EA)の選び方についてご紹介します。
自動売買プログラムはどのような種類があるのか、実際に使うと料金はどれくらいかかるものなのか、選び方の具体的なポイントなどを詳しく解説します。
①自動売買プログラム(EA)には無料と有料がある
1つ目は、自動売買プログラム(EA)の料金についてです。
自動売買プログラム(EA)には無料のもの、有料のものがありますが、自動売買プログラムの配布・販売サイトからそれぞれ入手できます。
また、プログラミングの知識がある方であれば、自分で自動売買プログラムを開発することも可能です。
中には、個人で開発した自動売買プログラム(EA)がSNSなどを通じて販売されていることもありますが、本当に確かなものなのかよく下調べをしてから試すようにしましょう。
判断が難しい場合には利用せず、無料で配布されている自動売買プログラムを試しに使ってみるのがおすすめです。
自動売買プログラムは、無料のものであれば「TRADERS-pro(トレーダーズプロ)」、有料のものであれば「GogoJungle(ゴゴジャン)」などのサイトからそれぞれ入手できるので、チェックしてみると良いでしょう。
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②自動売買プログラム(EA)の成績を確認する
2つ目は、自動売買プログラム(EA)の成績が優れているかどうかをチェックすることです。
検討しているEAが優れた自動売買プログラム(EA)かどうかを調べるために、実際に使う前にテストをしてから導入するようにしましょう。
ここからは、成績テストの方法とどのような点をチェックすれば良いかをご紹介します。
「バックテスト」と「フォワードテスト」を行う
優秀な自動売買プログラム(EA)かどうかをチェックするため、実際に導入する前に必ずEAの成績をテストしましょう。
自動売買プログラムの成績は「バックテスト」と「フォワードテスト」という2種類のテストで確認できます。
●バックテストとは
過去のデータを使ってシミュレーションをする方法です。
取引ツールであるMT4やMT5では、過去のデータを使って、そのEAを過去一定の時期に稼働させた場合、どのくらいの利益が上がっていたかをシミュレーションできます。
●フォワードテストとは
デモ口座や実際の口座(リアル口座)を使って実際にEAを稼働させ、現在の相場でも機能するかどうかを検証する実践的なテストです。
優秀な自動売買プログラム(EA)を見極めるチェックポイント3つ
バックテストやフォワードテストを通じて、優秀な自動売買プログラム(EA)かどうかを見極めるチェックポイントは3つあります。
①成績グラフが右肩上がりか
成績グラフ(損益グラフ)が緩やかな右肩上がりの場合、継続的に利益を出せているという状態のため、大きな含み損を抱える確率も低く、安定した取引が期待できるということです。
優秀な自動売買プログラムの場合、成績グラフはゆっくりと右肩上がりになり、どこかでわずかに下がっていたとしても、再びまた右肩上がりになる傾向にあります。
これを長期的・総合的にグラフを見るときれいな右肩上がりになっており、継続的に利益を生み出す優秀な自動売買プログラムということがわかります。
また、単純に利益率が高くなっていても、成績グラフを見て乱高下している場合、その自動売買プログラム(EA)は安定した取引ができていないと判断できるでしょう。
②プロフィットファクター(PF)が高いか
プロフィットファクター(PF)とは、総利益と総損失の比率です。
一般的には、プロフィットファクターが高くなればなるほど利益率が高いEAだと判断できます。
プロフィットファクターとは
総利益 ÷ 総損失 の計算式で求められる比率
この計算で、プロフィットファクターが1以上であれば利益が出ているという状態を指します。
反対に、1以下であれば損失が出ていると言えます。
プロフィットファクターが「1.3」を上回っているのが理想的な数値です。
たとえば、純利益40万円の自動売買プログラム(EA)において、総利益100万円・総損失60万円の場合、上記の計算式に当てはめて計算するとプロフィットファクターは「1.6」となり、優秀なEAと判断できます。
純利益40万円の自動売買プログラム(EA)でも、総利益200万円・総損失160万円の場合は、プロフィットファクターは「1.25」となるため、上記より少し成績が劣ると言えます。
中には数値が2や3を超えるものもありますが、なぜそのような結果になるのかを疑い、ハイリターンがあるものは同じようにリスクも高くなるということを知っておきましょう。
③最大ドローダウンが小さいか
最大資産(累積利益)からの下落率を「ドローダウン」と言いますが、その最大値を「最大ドローダウン」と言います。
これは、「この自動売買プログラムを使うと、最大でどれくらいの損失が出るのか」を示す基準値です。
たとえば、「最大ドローダウン50%」の場合は、資産が最大のときから半分になるまで損失が及んだということがわかります。
最大ドローダウンは、過去のデータをもとに検証するバックテストで確認できます。
たとえ利益率が大きな自動売買プログラムであっても、最大ドローダウンが50%以上あると非常にリスクが高く、実際に運用すると危うい稼働状況になると考えられるでしょう。
そのため、最大ドローダウンの数値はできるだけ低いに越したことはありません。
数値としては人によりますが、できるだけ安定したものを選びたいときには10~20%、利益も狙いつつリスクを下げた運用をしたい場合20~30%程度と考えておくと良いでしょう。
いくら利益が高い自動売買プログラムでも、最大ドローダウンがあまりに大きいと、その利益を上回るような損失が発生する可能性があるため、注意が必要です。
③対応しているのはMT4とMT5のどちらか?
多くの海外FX業者は取引ツールに「MT4」や「MT5」を採用しています。
どちらもロシアのメタクオーツ社が開発した取引ツールですが、MT4は「MQL4」、MT5は「MQL5」というそれぞれ別のプログラミング言語を用いて作成されています。
そのため、同じ自動売買プログラム(EA)をMT4とMT5の両方で使うことはできません。
自分が使いたい自動売買プログラムがMT4とMT5のどちらに対応しているのかを事前に確認し、テストや性能の確認に進むようにしましょう。
なお、MT5はMT4の後継機として登場した次世代版ではあるものの、現状ではMT4を採用しているFX業者が主流になっていて、MT5への移行があまり進んでいない状況です。
MT4とMT5は機能の多さや性能の高さなどが異なっており、好みで選ぶのではなく自分のトレードスタイルに合わせて選びます。
ただし、裁量トレードをあまりせず、基本的には自動売買プログラム(EA)でのトレードをする場合には、どちらに対応しているかを一番に選ぶと良いでしょう。
関連記事:海外FXのMT4とMT5の違いを解説!どっちがいい?移行できる?
自動売買を行う海外FX業者を選ぶポイント3つ
ここからは、自動売買プログラムを稼働させる上で、海外FX業者を選ぶポイントを解説します。
ポイントは3点。
- 自動売買やスキャルピングが禁止されていないか
- サーバーが安定しているか
- 取引コストが安いか
それでは、1つずつ詳しく見てみましょう。
①自動売買やスキャルピングが禁止されていないか
自動売買プログラム(EA)を運用する以前の問題ですが、利用を検討する海外FX業者が自動売買やスキャルピングを禁止していないかを必ずチェックしておきましょう。
海外FX業者の中には、細かな注文をするとサーバーに負担がかかることから、自動売買プログラム(EA)の利用やスキャルピングなどのトレード手法を禁止しているところがあります。
※スキャルピング
数秒、数分などのごく短い期間で注文(売買)を繰り返して、利益をコツコツ得ていく取引方法です。注文から決済までが数分以内には終わるため、変動リスクが小さいのが特徴です。
大きく利益を得るのは難しくなりますが、損失も少ないため人気の方法になっています。
利用を検討している海外FX業者の利用規約などを確認し、自動売買が禁止されていないかを必ずチェックしましょう。
②サーバーが安定しているか
自動売買プログラム(EA)を安定して稼働させるためには、海外FX業者のサーバーも重要なポイントです。
FX業者のサーバーが弱いと、頻繁にサーバーダウンしてしまったり、スリッページが起こって損失が発生してしまったりと、売買に大きな影響を及ぼすおそれがあるからです。
※スリッページ
注文時に指定した価格と、実際に約定(取引成立)したときの価格差
自動売買プログラム(EA)を利用する場合は、FX業者が使っているサーバーや約定力もチェックしましょう。
たとえば、世界中の金融機関が利用しているEquinix社のサーバーであれば、安定した約定スピードがあり、信頼性が高くなっています。
③取引コストが安いか
自動売買プログラム(EA)はシステムによって自動的に売買を繰り返すため、取引回数が多くなりやすいという特徴があります。
そのため、海外FX業者を選ぶ際には、スプレッドや取引手数料などの取引コストが安いかどうかを確認しておきましょう。
さらに取引ごとにもらえるボーナス(取引ボーナス)があるかもチェックしておくのがおすすめです。
※スプレッド
買値(Ask)と売値(Bid)の価格差のこと。
小さければ小さいほど取引コストが抑えられる仕組みです。
自動売買で利用したい「VPS(仮想専用サーバー)」とは?
続いて、自動売買を行う上で必要になる設備についてご紹介します。
自動売買を24時間安定して稼働させられる
自動売買では、24時間システムを稼働させる必要があるため、常にパソコンを立ち上げておく必要があります。
しかし、パソコンがスリープしてしまったり、雷などで停電したりすると動作が止まってしまうというリスクがあります。
そこで必要になるのが「VPS」です。
●VPS
Virtual Private Server(バーチャル・プライベート・サーバー)の略で、「仮想専用サーバー」のことを指します。
VPSを利用すれば、24時間パソコンを起動していなくても、VPS上でMT4などの取引ツールを稼働させることができます。
パソコンをつけっぱなしにしておくリスクを低くし、自動売買を可能にできるということです。
VPSは1台のサーバーを複数で共有する仕組みになっており、専用サーバーのような性能や安定性がありながら、専用サーバーよりもコストが安いというメリットがあります。
※専用サーバー
物理的なサーバーが1台まるごと利用できるサービスのこと。
VPSを利用するためには、レンタルサーバー会社と契約する必要があり、料金は月額で数百円から数千円程度です。
まとめ
FXにチャレンジしたいけれど時間がないという人にもおすすめの、自動売買プログラム(EA)についてご紹介しました。
自動売買プログラムはずっとパソコンと睨めっこする必要がなく、トレードにかける時間を大幅に短縮できるというメリットがあります。
もちろん、ほったらかしで良いというわけではなく、相場の急激な変化には対応できない場面もありますが、感情的なトレードをしやすい初心者にとって裁量トレードよりメリットがあると言えるでしょう。
自動売買プログラム(EA)を利用できる海外FX業者は多くありますが、海外ならではのレバレッジの高さや取引ボーナスの有無など、さまざまな点を総合的に考えて選びましょう。
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